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鍵付きの井戸用キャップ(蓋)(商品番号:1-WP-0001) |
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全体 | 構成部品 (簡単に分解できます) |
鍵と鍵穴(頭部の黒い輪は、 鍵部に埃浸入防止のOリング) |
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設置1:観測井孔内に挿入 | 設置2:鍵をはめ、回す (ラバーを圧着させる) |
設置3:鍵を外し、上部に カバーをはめて設置完了 |
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キャップの形状と、その隙間 (隙間があるため外しやすい 一方、内側にあるOリングに より鍵部に水・埃は入らない) |
孔内に機器類を 吊すための穴 |
VP50に設置したところ (塩ビ(灰色)と本体頭部(橙色)の 間の黒色部分は管の縁(へり)を Oリング状に止水するラバー) |
VP50、又は2インチ鋼管(Sch 40)の井戸管に用いる管頭部の蓋(キャップ)です。
ロック機構が内蔵されており、鍵を回転させるだけで、約5cmの長さのラバーが機械的に井戸管内の内壁に圧着し、これにより取り外しのできないロックがかかった状態となります。鍵を逆回転すれば、ラバーが元に戻り、容易に取り外すことができます。
いたずらや、異物の混入・落下などを、井戸の管頭部分だけで(鍵付きのマスやボックス等を用意することなく)、簡単に防止することができます。
鍵を回転させることで、ラバー部が縮まる構造となっています。縮まることで、水平方向にラバーが押し出され、井戸管の内壁にラバーが圧着します。
ラバーの反力で、回転が戻ることはありません(緩みません。)。
これらのロック操作により、井戸管頭の高さ(水位測定用に水準測量した高さ)に影響を与えることはありません。
また、このラバーは、井戸の孔口(井戸管の縁(へり)の部分)自体にもOリング状に圧着します(上の写真の右下をご参照ください。)。この仕組みにより、井戸管と当製品の間に、隙間ができません。
仮に管頭部が水没したとしても、このOリング状を呈する形状と、本体ラバー部分の密着の2重の仕組みにより、井戸孔内に水が入り込みにくい構造となっています。よって、井戸孔内への異質物混入の恐れはなく、井戸孔内の水質への影響を考える必要はありません。
当製品と全く同じロック・密閉構造を用いた製品として、ガス吸引による対策井専用品として、井戸内部からの吸引が可能で、吸引チューブが付属しているVaper Extraction専用の井戸キャップもあります。
標準在庫ではございませんが、お取り寄せ可能ですので、お問い合わせください。
本体は、ガラス繊維入り強化ナイロン樹脂、ラバー部は、エラストマー(TPV)で作られています。また、ロック機構のねじ部に使用されているシーリングワッシャーは、HDPEです。
いずれも、耐油、耐溶剤、耐薬品性に優れているものです。
また、全ての使用材質に、PFAS化合物を使用していません。
当製品は、井戸孔内の地下水や、仮に汚染物質があったとしてもその化学物質に直接接触して使用するものではありませんが、安心して使用できます。
鍵は、ロックをかける、又はロックを外すとき以外は、使用しません。操作の時のみ、頭部にはめて、使用します。この鍵以外の工具は、何も必要ありません。
鍵の形状は、六角レンチ等の一般的な形状とは異なり、専用の形状をしています。このため、通常の工具類では、ロックを外すことはできません。しかしながら、共通ですので、現場に一つあれば、全てのロックを解除することができます。
取り外す際、鍵を過剰に回しすぎますと、本体のラバーを下で支えている受け部品がはずれ、この部品が孔内に落下します。本体や、本体に計測器を吊していた場合の計測器等は、落下しません。
もちろん通常使用の場合においては、鍵の回転によりラバー部の密着が緩みますので、過剰に回ることはなく、カラ回転となります。
あらかじめ地上等でご確認いただくと共に、念のため1cm程度以上、回すことのないように、気をつけてください。
ロック後、上部に皿状のカバーをはめ込みます。はめたカバーを取り外しやすいように、本体とカバーの間には、小さな薄い隙間が作られています(上の写真の左下をご覧ください。)。
この隙間から、水やホコリが入り込むことを塞ぐため、本体頭部にOリングが埋め込まれています(上の写真の右上をご覧ください。)。また、このカバーは、緩く上方向に凸状のドーム形をしており、上部からの水はけを良くする形状となっています。
このカバーには凹凸がないため、ラベルシール(テプラなど)を貼付することができ、井戸番号や管理者名等を簡単に記すことができます。
当製品は、井戸内部に設置します。このため、上部の皿状のカバーをした状態であっても、井戸管の孔口からの高さは、2cmほど高くなるのみです(上の写真の右下をご覧ください。)。また、水平方向は、井戸管とほぼ同じ直径約6cmです。上方向にも、横方向にも、大きな空間をとる必要がありません。
従来、観測井に鍵をつけようとすると、1)管頭部を地表面下として、鍵付きのます(水道管用のボックス、マンホール等)を使用するか、又は、2)水道管用のネジ式水閘(ネジ付キャップ、掃除口)等を用いて蓋を自作するか、この2者しか事実上の選択肢がなく、必ずしも現場状況に適合していない場合も多かったのではと思います。 当製品を用いることで、井戸のます(ボックス、マンホール等)を設置する場合であっても、その大きさについては、井戸管径のみを考慮するだけで良くなります。横方向に鍵を設置する場所を考える・配慮する必要がありません。 また、管頭部を地表面(GL)より下げる場合の管頭部の深さについても、鍵設置のために深く設置する必要がなくなり、井戸管の長さ(深度)を、設計と現場の施工条件とを一致することができます。 さらに、井戸管頭部を地上に立ち上げる場合も、南京錠を使用しないことからシリンダーやダイヤル部分の不具合がなくなり、簡便に井戸を施錠・解錠することができ、作業性が格段に向上します。 さらにまた、従来井戸の管頭部に設置していたキャップ(ネジ式水閘、ネジ付キャップ、掃除口等)が必要なくなります。これらのキャップを使用いたしませんので、これらによって起きていた障害(例えば、開けるごとに、測量した管頭標高値が変動する心配など)がなくなります。 |
![]() 自作した鍵付き井戸キャップの例 接着剤固定のため約3ヶ月で外れてしまった |
当製品を設置する井戸管頭部に、ネジ式水閘やネジ付キャップ、掃除口等が設置されていた場合、それらの内径がVP50の内径よりも大きいものがあります。この場合、当製品の最大有効管径を超えてしまい、密閉・ロックができない恐れがあります。
ご利用なさる井戸の孔口部について、事前のご確認をお願いいたします。
当製品の最下部には、井戸孔内に計測機器類を吊り下げるための穴があいています。
吊り下げることのできる重さは、ラバーの密着度合いと、孔口部の縁(へり)の状態により異なるため、メーカーでは公表しておりません。重量のあるものをご使用される場合は、あらかじめテストをされることをお薦めいたします。
当製品により井戸孔内は密閉され、大気圧とは隔離されます。圧力を測定する機器(水位計等)のご利用にあたっては、ご注意をお願いいたします。
規格やメーカー | 呼び方 | 外径±許容差 (mm) |
肉厚+許容差 (mm) |
内径 (mm) |
規格等 | 備考 |
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硬質ポリ塩化ビニル管VP, HIVP(耐衝撃性) (肉厚管) |
25 | 32(±0.2) | 3.1(+0.8) | 25 | JIS K 6742 | - |
30 | 38(±0.2) | 3.1(+0.8) | 31 | JIS K 6742 | - | |
40 | 48(±0.2) | 3.6(+0.8) | 40 | JIS K 6741 | - | |
50 | 60(±0.2) | 4.1(+0.8) | 51 | JIS K 6741 | 当製品適用サイズ | |
65 | 76(±0.3) | 4.1(+0.8) | 67 | JIS K 6741 | - | |
(有)いどや 井戸用PVCパイプ |
25シリーズ | 32 | 3.5 | 25 | - | - |
40シリーズ | 48 | 4 | 40 | - | - | |
50シリーズ | 60 | 4.5 | 51 | - | 当製品適用サイズ | |
65シリーズ | 76 | 4.5 | 67 | - | - |
更新日:2025年6月1日